今回、林さんの2つの既存曲と、アルバムのために新たに書きおろしていただいた数曲に歌詞をつけました。
すでにいくつかのインタビューでも話していますが、これらの歌詞に私の哲学や人生観を反映しています。
例えば「The Flower of Life」という曲は、読んで字のごとく「生命の花」について書いたわけではありません。
フラワーオブライフとは、このような模様を指す言葉です。
これは神聖幾何学と言われていて、世界中の様々な古代遺跡や寺院にもこのシンボルを見つけることができます。
もちろんここ、日本でも。例えば神社の狛犬が持っている鞠(なのかな?)だったり、曼荼羅を形取った工芸品だったり。
1つの丸が2つ、3つと分裂していく様は、創世記の7日間を表現しているといわれています。
この基本形(シードオブライフ)が展開してフラワーオブライフ、さらにフルーツオブライフ、メタトロンキューブと発展していきます。
このメタトロンキューブには、プラトン立体(すべての面が同一の正多角形で構成されてあり、 かつすべての頂点において接する面の数が等しい凸多面体)と言われる5つの正多面体すべてが内包されています。
初めて聞く方には少し難しく聞こえるかもしれませんが、
子供の頃から幾何学に魅了されていた私は一目見た時からこの模様の虜になってしまいました。
そして神聖幾何学についてもっと深く知りたくなり、もうずいぶんと昔ですがこんな本を読んでいました。
大きくて分厚くて2巻もあって、そしてかなり難しいですが、とても貴重な本です。
興味のある方は、是非手に取ってみてください。
物質的な観点からだけでは理解できない、宇宙の叡智について、
「フラワーオブライフ」は静かに、しかし厳かに伝えてくれています。
私にとっては本質的で、そしてとても大切にしている形なのです。
このフラワーオブライフもそうですが、自然界は黄金比であふれています。
花びらや、虫たちや、貝殻や、またレオナルド・ダ・ヴィンチをはじめとした様々な画家や建築家の作品にも、
この黄金比が使われています。
古代、人間は自然と調和し、宇宙と繋がり、自ら作り出す作品にその叡智を投影していたのだと思います。
林さんの「Bluegray Road」という曲が大好きだったので、今回歌わせていただくことになったのですが、
この曲の歌詞には、そんな世界観を込めました。
「生命は、2つのトーラスを描く」
もともとの音数が少ないので言葉の数も少なく、かなり余白がありますが、
是非、その想像の余白を味わっていただけたら嬉しいです。
Somewhere out there
You’ll find
Not with your mind
But with your heart
Heaven’s design
いつかどこかで私たちは
神様のデザインに出会うだろう
でもそれは精神ではなく
心で見つけるもの
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